剣道

年輪を重ねた気魄の剣道

◆ねんりんピックよさこい2013「剣道交流大会」に参加し、老いてなお気力充実の剣道を目の当たりにした。 ・2013年10月25日(土)〜28日(日) ・高知県宿毛市総合運動公園 市民体育館◆出場者の皆さんは、面を付け試合に臨むと、とても年輪を感じさせない。そ…

気力の充実と有効打突

「百連自得」・・・剣道修業上、よく聞く言葉である。剣道の上達は、基本訓練を積み重ねることによって達せられる。その上で、精神を鍛錬することが欠かせない要件であろう。「気の充実」が基本の形を習得する以上に大事な要素であると考える。 目に見えない…

少年剣道大会の雑感

少年剣道大会(学年別、スポーツ少年団)で感じたこと ・・・・・正しい剣道をめざして・・・・・ 2013、8、17実施◆まず、有効打突の要件を理解しよう!有効打突は、 ・充実した気勢(気持ちを充実させる、攻める) ・適正な姿勢をもって(中心をとった構え…

剣道連盟会長に張富士夫氏

◆このたび、全日本剣道連盟会長に就任した張富士夫氏は、トヨタ自動車の名誉会長でもある。 張会長の就任のあいさつ(剣窓2013、9月号)は、現代における剣道の重要性と若者育成への熱意が感じられる。〇身体を鍛え少々のことにはへこたれない強い人間を育て…

剣道七・六段審査会寸評

2013年5月11日、愛知県枇杷島スポーツセンターで実施された剣道七段の審査結果は、受審者1152名、実技合格者176名、合格率は15,3%であった。審査員・近先生の実技結果の寸評は、全般的にけいこ不足を感じた。その弊害として、気迫が伝わってこない、…

剣道七・六段審査会寸評

◆平成25年4月京都で開催された剣道七・六段の審査会の結果は、七段18、6%、六段18、3%で昨年に比べ高い合格率であった。◆審査員、山本重美先生の寸評は、次のとおり。第1は、着装、礼法、所作等についてはおおむねできていたが、未だ面紐が長かったり、腕…

剣道八段審査寸評

◆平成25年5月に京都市立体育館で実施された八段審査会の結果は、合格率0.8%と相変わらずの狭き門であった。 審査委員、有馬光男先生の寸評は次のとおり。◆私自身評価する点として、 1.攻め、気迫があり間合の取り方、打突の機会を捉えている。 2.好機を…

「一拍子の打ち」

課題としての「一拍子の打ち」剣道の基本稽古では「一拍子の打突」を指導されるが、これを身に付けるのはそう簡単ではない。百連自得で身につけるほか道なし。相手とのやり取りの中で攻め崩し、瞬間をとらえて打突する、すなわち、触刃から交刃に入りさらに…

剣道審査会寸評

◆剣道八段審査会(2012,11,29)宮川先生寸評難関を突破できなかった方々に共通している点は、一本一本のの技が「有効打突の条件」に合致していなかった。1.「充実した気勢」が見受けられない。構えた姿勢に相手を覆い尽くすほどの気の勢いが感じられず、そ…

第60回剣道全日本、木和田が初優勝

24年11月3日、日本武道館で行われた剣道・全日本選手権で大阪の木和田大起が初優勝を遂げた。テレビで観戦したが、「攻めの中にも落ちつきのある剣道」を感じた。

高齢者の剣道交流大会に思う

◆いきいき山梨ねんりんピック2012「剣道交流大会」に参加した。会場は、小瀬スポーツ公園武道館。60歳以上の剣道愛好家約40名が参集。6チームに分かれて試合。◆高齢者の剣道とは思えない、素晴らしい立ち合いを多く拝見した。体力の低下を精神力でカバーして…

剣道七・六段審査会寸評

2012、8,25〜26 岡山市・剣道七・六段審査会古市満洲男先生の寸評の概略1.無駄な動きが多すぎること「早打ち、無駄打ち」は自信がない証。逸る気持ちはわかるが、立ち上がると同時に打ち込んで出ることは理解できない。相手を観察する位の気持ちに余裕がほ…

交歓剣道大会

千葉県一宮町と山梨県笛吹市(旧一宮町)の交歓剣道大会は、今年で33回目。今回は24年9月1日、山梨より千葉一宮まで出かけた。会場は一宮町GSSセンター。千葉の一宮尚武会の皆様、町長さんはじめ体育協会の役員の方々大勢で歓迎してくださった。11:00から開…

中心をとる

「中心を攻めて打つ」「中心を奪って打つ」のが理に適った打ち方であり、剣道稽古の目標である。「中心の奪い合い」は剣道の醍醐味でもある。中心をいかに取るか。相手のあることだから、そう簡単にはいかない。相手と対峙して、中心から、左から、右から、…

剣道七・六段審査会寸評

2012,4月、京都で実施された剣道六段の合格率は13,4%、七段は16,6%であった。高段者の審査とあって、やはり難関。剣窓6月号に掲載された、小坂達明先生の審査会寸評以下の通り。1.特に感じた点は攻めが不十分であること本来剣道は攻撃に重きを置いて、攻…

剣道八段審査寸評(2012,5、2)

剣道八段といえば、剣道会最高の段位で、合格率も1%程度という狭き門。5月に京都で実施された八段審査について、「剣窓」に記載された鈴木先生の寸評は以下の通り。◆審査で評価されるには・・・。1.剣道の基本は「気」。気迫に満ちた立合いをすること(充…

正確な打突は基本稽古の繰り返し

<考察> 剣道では、気剣体一致、冴えのある打突が大事である。が、容易になしがたい。先人の言葉を参考に、普段の稽古の注意点を考察する。◆構えについて・・・正しい手の握りが会心の1本を作る 1.理想的な構えとは、右足を半足長くらい前にだし、体重は…

剣道と能の共通点

能楽研究のかたわら本格的に剣道稽古をやり直したという観世流準職分の小檜山浩二氏は、能と剣道に共通点のあることに気が付いた。その内容を「剣窓」に寄稿している。1.まずは、構えが大切。気力を充実させて上体は脱力し、腰に力を入れて顎を引き、床板…

剣道段位審査について

剣道八段、七段、六段の実技審査について、全剣連審査担当理事 真砂 威氏は次のごとく述べる。◆受審者の方々へ段位審査の合格は、一に受信者の努力にかかっている。しかしながら修練の方向筋違いであれば、いくら一生懸命稽古に励んだとしても、合格はおぼつ…

訓練を忘れ心を捨て去る、道の極意

兵法家伝書は言う。「習いをはなれて習いにたがわず」と。稽古の修行を十二分に積むことができれば、手足や体を動かしても、それによって心が動かされることはなくなり、訓練のことは念頭になくなって、しかも訓練の成果を生かし、すべての動きが自由になる…

防ぐは攻撃の一手段

剣道には攻めありて、受けるも防ぐもない、と教える。相手の打つ太刀を受け止め、受け流すをもって、事足りると思ってはならない。防ぐだけなら敵に先を与えるに過ぎない。受けると打つとが一拍子になること肝要である。防御は攻撃のためにして、攻撃はおの…

剣道理念について

2012、1,14(土)山梨県「地域社会剣道指導者研修会」に参加。小瀬スポーツ公園武道館にて<濱崎範士の剣道講話>◆剣道理念 「剣道は剣の理法の修練による人間形成の道である」1.剣ー日本刀の観念 ○やり直しがきかない厳粛なものである。 ○慎重に然も自己…

剣道「構え」についての考察

剣道の構えは自然体を基礎にして攻防に都合の良い姿勢で構えなくてはならが、氣・剣・体一致の合理的な打突につながる、しないの持ち方の基本を習得することが肝要。◆しないの保持 について、三橋修三範士の細部にわたる解説は大変参考になる。剣道は、体さ…

剣道八・七・六段審査会寸評(2011,11)

11月22日・23日に東京武道館で行われた八段審査は、受審者1800名、合格者14名で、合格率0.8%の相変わらずの狭き門だった。 ◆遠藤先生の剣道八段審査会寸評 不本意に終わった方々の特徴的ものを一つだけ挙げると「先にかかった動きがなく、“打間”がと…

剣道の”溜め”を学ぶ

剣道は“溜め”が大事とは、よく聞く言葉である。では、溜めを作るにはどうすればよいか、先人の指導に耳を傾けつつ、体得あるべし。我にとっても大きな課題である。 ◆剣道の溜めの例え(イメージ) ² 砂で堰を作りそこに水を溜める、溜めれば溜めるほど水の…

全日本剣道選手権、高鍋が2連覇

全日本剣道選手権、高鍋が2連覇 ◆ 第59回全日本剣道選手権大会は11月3日、東京・日本武道館で開催され、35 歳の高鍋進(神奈川県警)が2連覇を達成した。大会連覇は1999年の宮崎正裕以来12 年ぶり。 高鍋選手は「1戦1戦を大切に戦うことだけを考え…

精神の優者が真の優者

◆剣道は心身の鍛練といわれるが、剣道名人・中山博道は、より精神の重要性を説く。 「形が如何に大なりとも、其の形を支配する精神上に於いて勝って居ったならば、小必ずしも大に劣るものとは断言できぬものである。換言すれば身体に関せず、精神の優者が真…

気合

◆「相手を攻め崩す気攻め」が剣道では最も大事であるといわれる。高段者になればなるほど特に「気攻めの攻防」が求められる。 ところで、「気合で相手を圧する」といっても、言葉でいうほど簡単ではない。生涯剣道を目指す剣道人でも、これを身に付けるのは…

剣道七・六段審査会寸評(2011、8、)

剣道七・六段審査会寸評(2011、8、20)◆石川総合スポーツセンターで実施された七段審査は、受審者587名、合格者84名、合格率14.5%であった。六段は620名受け、21%の合格率だった。 ◆濱崎先生の寸評の概略は次の通り。 ☆着装と礼法については全般的に、心…

少年剣道大会雑感

山梨県の山城剣友会主催の関東少年剣道大会が8月21日、小瀬武道館で開催された。 山梨県下の小中学生他東京、埼玉、長野など近県からの参加もあって盛大な大会であった。一心会も参加したが、2回戦で敗退した。審判をしながら拝見して感じたことは、上…