剣道
剣道・居合道の審査会における寸評 全日本剣道連盟「剣総」2024年6月号より引く ◆剣道八段審査について 実施日:2024年5月1日・2日 京都市体育館 受審者:1720名 (合格者14名) 今回も合格率0.8%という厳しい審査結果であった。 ☆審査で有効打突につながら…
「剣の理法」について 全日本剣道連盟はこのたび、剣道の理念の中核である「剣の理法」について、全日本剣道連盟の考えを明示した。 「剣 総」6月号 令和6年(2024) 『剣の理法説明版』 (3月5日) 《本文》 「『剣の理法』とは、気剣体一致した打突を生…
剣道八段審査・審査員の寸評 全剣連「剣総」2024,1月号掲載 (2023,11,21実施、日本武道館) 審査では段位付与基準に相応しい内容があるか、充分な稽古をされているか、的確な技を身につけているか等、総合的に判断されます。しかし、実技審査では次のよ…
◆2023,2,4剣道七・六段審査会の結果(福岡市総合体育館) 剣道七段合格率:14.1% 剣道六段合格率:23.8% 「剣道七・六段審査会(実技)寸評」 1.礼法、姿勢、構えは立派だったが、着装では面紐の長さ、色あせた剣道着が散見された。 2.全般的に蹲踞か…
近著典彦著「最後の剣聖 羽賀凖一」より抜粋 ◆羽賀凖一の教えの基本中の基本は「正しい姿勢・正しい呼吸」であった。羽賀準一は剣道でも居合でも、姿勢の「くずれ」を極度に嫌った。 <羽賀凖一の姿勢・呼吸に関する言葉> ・剣道・居合の基本はくずれないこ…
新型コロナ感染症が確認されてから2年。いつもの稽古ができない生活が続く。このブログの投稿も遠ざかっていた。久しぶりに剣道で重要なことを振り返ってみた。 第1に、姿勢である。 正しい姿勢から正しい打突が生まれる。自然体で、上半身に力みがなく下半…
新型コロナ感染症が確認されてから2年。いつもの稽古ができない生活が続く。このブログの投稿も遠ざかっていた。久しぶりに剣道で重要なことを振り返ってみた。 第1に、姿勢である。 正しい姿勢から正しい打突が生まれる。自然体で、上半身に力みがなく下半…
剣道日本一を決める全日本選手権、福岡の國友錬太朗選手が初めての優勝を果たした。 2019年11月3日、全日本選手権は大阪市中央体育館で行われ、全国の予選を勝ち抜いた64人がトーナメント方式で日本一を争った。 NHKテレビで観戦したが、國友選手のブ…
秋の高齢者の剣道大会に参加した。年はとっても腕に自信のある猛者連、修業の深さを拝見。即座の結果を求めない、不断の努力に支えられた忍耐の道を歩んで来た多くの先生たちの試合はひと味違う。ひたすら基本をこつこつと積み上げる稽古を、若い剣士にも望…
名人といわれる「中山博道」はいう。正しく修業すれば、80歳でも敗れない、と。 博道先生曰く「年を取れば体力も劣ってくるし、敏活な動作も鈍るのは当たり前であるが、剣道には竹刀というという特別な介在物があることを、決して忘れてはいけない。この竹刀…
剣術伝書の中でも「不動智神妙録」や「五輪の書」は、一度は読む価値がある書物でをあると云われている。不動智神妙録は、江戸時代初期の禅僧・沢庵宗彭が執筆した「剣法と禅法の一致(剣禅一致)」についての書物である。心が一つの物事に捉われれば、体が…
2018年11月の八段審査の合格率は、0.7%。やはり狭き門であった。 「剣窓」掲載の、審査員の先生の寸評によると・・・①攻め崩しがない。 ②気迫不足 ③打突の強度が足りない。 ・・・との指摘がある。※攻め、気迫、適正な打突の研究と実践が求められる。 …
山岡鉄舟の「無刀流」は勝負にこだわらずもっぱら心を練る修練を重視したという。剣術修行に興味のある、そして大事な課題ともいえる。無刀流剣術大意一、無刀流剣術大意は、勝負を争わず、心を澄し胆を錬り、自然の勝ちを得ることを目標とする。一、事理と…
「剣道は、攻めて崩して、溜めて、捨てて打つ」といわれるように、「攻め」を学ぶことが修業の重要課題といえる。 打突の好機を作り出すための必要な「攻め」を習得するのは容易ではないが、日ごろからコツコツと稽古を積み上げることにより自然と身について…
試合を見ていると、その剣士の日頃の稽古への取り組みの度合いが、おおよそ推測できる。稽古の視点から、大雑把に、次のように3つに分類してみた。 ◆分類1 稽古不足。特に、基本の所作が身についていない。 主審の、「始め」の合図のあと、相手に近づくや竹…
最近は剣道人口、特に少年剣士の数が年々減少しつつある。中学生についても然り。 学校によっては、5人のチーム編成ができないところもある。時代の流れとはいえ、剣道教育にもっと目を向けることができないものかと、甚だ心細い次第。剣道の内容においても…
精神の鍛錬なくして剣道の上達なし・・・が、鍛錬の法は、説くに説かれず!精神練磨の難しさを、高野佐三郎著「剣道」より引く・・・何事を問わず、精神を充分に練磨するにあらざれば奥妙に至る能わず。・・・数十年間道場に出入りするとも、その精神の鍛練…
勝つためには、攻撃あるのみ,と先人は教える。これが、なかなかできないのが現実。剣道には攻めがあって受けるも、防ぐもないものと心得るべし。防ぐは、撃の一手段なり。唯防ぐだけならば、如何に巧みに防ぐとも敵に勝つことはできない。先を取る稽古が大事…
剣道指導上、初心者には、特に「大きい声」を出すよう指導することが大事。その効用は、その1.我が勇気を増す。その2.打ち込む太刀の勢いを加える。その3.敵を威嚇し、その挙動を制する。是によりて、能く精神を緊張せしめ、心身の勢力を集中し得るも…
最高の剣道を目指すには、「充実した気勢と気位を以って相手を圧し、攻め崩し打突する」こと。これがまずは備わっていることが求められる。審査の講評によると、1.身法である構えはよくなっているが、意識が姿と形に集中しているため棒立ちの状態で攻防自在…
剣道の試合を見て気づくことは、無駄うちの多いことである。打つべきところを、とらえて打つ訓練が大切なゆえん。◆一般的に言われている打つべき好機を挙げる。 第1に、起こり頭、いわゆる出ばな・・・相手が打突動作を起こそうとする瞬間。相手が打つところ…
先の気を養うこと、重要だが、難しい。大事なことは、先の気を以て、攻めて相手を崩して打つ・・・先の気を以って捨て身で技を出し切っているか・・・そんな稽古が剣道の上達の要諦であるといわれる。一歩でも前に攻める稽古、これを心がけたいものだ。しか…
剣道の基本では、まず「構え」を大事にして稽古を心がけたい。身体運動の際にも構えの基本を崩さないことが、実は、最も大事。1.左足の置き方を正しくし、身体をスムーズに運用するには、かなりの訓練が求めらる。 特に、左足が撞木の足になっていると、相…
2014年11月3日に行われた全日本選手権を21歳5か月で制し、最年少優勝記録を54年ぶりに更新した筑波大の竹ノ内佑也・四段だ。 経験と技術で上回る他の剣士たちに、「自分にできることは気持ちで勝つこと」とひるまず、決勝でも身長1メートル78、82…
剣道で気力充実した稽古をするには、気を伴った掛け声が欠かせない。1.我が気力を充実させる 2.打ち込む太刀の勢いを加え3.敵を威圧し、その挙動を制すなど、その効用が言われる。「気合」の一歩は掛け声から・・・と、少年剣士に説いて久しい。
剣道は、気で攻め理で打て、とはよく言われる。 気で攻め、打突の機会を作り、溜めて打ち切る。そして、隙のない残心。剣道修行に求められる課題・・・簡単には会得できない。百連自得あるのみ。特に、高段者の審査では、このことが求められる要件である。
平成26年3月に岡山県で実施された剣道8段審査は、合格率0.9%と相変わらず厳しい内容だった。最近の受験者は増加しているものの、合格者の数は、ほんの一握りである。今回の受審者は1、016名、合格者は9名と狭き門。審査会結果における久永先生の寸評は以下…
剣道人には、正しい姿勢の人多し。剣道の修行において、正しい姿勢を習慣づけているからであろう。剣道修行において、姿勢は技術の基礎、根源とも言われているが、常に自然体で真っ直ぐな剣道を心がけたいものである。姿勢が正しければ、動作は自在、品位も…
長年の稽古の中で身についた習癖、これを質すこと・・・多くの剣道人が抱えている課題であろう。このことを怠り、漫然と練習を重ねても一定以上の進歩は難しい。習癖に注意し、欠点を質す稽古を怠ってはなるまい。
現代剣道でもっとも憂うべきことは、試合の勝敗にこだわりすぎて剣道の本質がうとんぜられていることである、との風評を聞く。剣道の基本を正しく身に付けるためには、剣道形を合わせて修練することが大切であると説く識者も多い。 しかしながら、多くの稽古…