打突の好機をとらえること

剣道の試合を見て気づくことは、無駄うちの多いことである。打つべきところを、とらえて打つ訓練が大切なゆえん。

◆一般的に言われている打つべき好機を挙げる。
第1に、起こり頭、いわゆる出ばな・・・相手が打突動作を起こそうとする瞬間。相手が打つところに集中しそのほかは虚となる。

第2に、技の尽きたところ・・・相手が技を出すも、それが決まらなかったときは、体勢は崩れ、息も切れる場合が多い。

第3に、居ついたところ・・・一瞬体のバランスを崩したり、硬直したりして瞬間的に動けなくなったところ。あるいは、精神的にも空白状態になったところ。

第4に引きはな・・・打突が外れて安全な間合に戻ろうとするとき、つばぜり合いから離れるときスキが出やすい。

第5に、受け止めたところ・・・相手がこちらの打突を受け止めたところは、構えを崩しているから、どこかにスキができる。

第6に、息を深く吸うところ・・・息を吸ったり、継いだりする瞬間には機敏な動作ができない。相手が息を継ぐところはチャンスである。