再び「攻め」を考える

「剣道は、攻めて崩して、溜めて、捨てて打つ」といわれるように、「攻め」を学ぶことが修業の重要課題といえる。
打突の好機を作り出すための必要な「攻め」を習得するのは容易ではないが、日ごろからコツコツと稽古を積み上げることにより自然と身についてくるものと思う。

◆「攻め」3つの方法
1.剣先による攻め
相手の剣先の表から、裏から触れる、相手の剣先を押さえる、払う、はじく、あるいは間合いを詰めたりするなどの動作で相手の剣先を中心から外し、自分が中心をとって打突の機会をつくる。

2.技で攻める
一本打った後に次の技をつなげて打突を繰り返し、相手に技を出す余裕を与えない。敵を防御の体勢に追い込む。

3.気の攻め
もっとも重要な攻めは心、つまり気攻めといえる。気迫で相手を心理的に追い詰めていく「気攻め」で打突の好機をつくる。

【相手が反応や変化を示した時にはじめて「攻め」となる、ことに留意すべし。】

☆これらに共通した目的は相手の構えを崩し、隙を作ってそこに打ち込むことにあり、やみくもに打って行っても有効打とはなりにくいため、打突の重要な手順であると言える。