心を練る修練
山岡鉄舟の「無刀流」は勝負にこだわらずもっぱら心を練る修練を重視したという。剣術修行に興味のある、そして大事な課題ともいえる。
無刀流剣術大意
一、無刀流剣術大意は、勝負を争わず、心を澄し胆を錬り、自然の勝ちを得ることを目標とする。
一、事理という二つのことをを修業してゆくのであるが、ここでいう事とは技のことであり、理は心である。事と理とが一致するところ、これを妙処と考えること。
一,無刀とはなんであるかといえば、心の外に刀はないとすることである。敵と試合をするとき、刀ではなく心によって相手の心を打つことを無刀という。
では、その修業はどうすればよいかといえば、たとえば水が暖かいか冷たいかは水を飲んでわかるのと同じように、刻苦工夫することによって他人の助けを借りずにおのずからわかってくるのである。
「山岡鉄舟・剣禅話」より引く
「鉄舟の名言」をひとつ
晴れてよし 曇りてもよし富士の山
もとの姿は変わらざりけり