剣道七・六段審査会寸評
2012,4月、京都で実施された剣道六段の合格率は13,4%、七段は16,6%であった。高段者の審査とあって、やはり難関。
剣窓6月号に掲載された、小坂達明先生の審査会寸評以下の通り。
1.特に感じた点は攻めが不十分であること
本来剣道は攻撃に重きを置いて、攻めてから撃つところに醍醐味を見出すもの。不断の稽古でこの肝心な「理合」部分を養うこと。
2.高段者に求められる有効打突の表現方法
「三殺法」によって攻めて相手を崩し、そして打突の機会を作り、すかさず、そこを捉えて打ち(捨て身)勝ちを得る方法です。この内容を一本、一本の稽古で練り上げて「理事一致」の教えを心がけていただきたい。
そのためには有効打突の条件である「充実した気勢・適正な姿勢」の形を意味する相手を攻め込んで有利な状態を維持する力を修得しなければなりません。そうすることで「攻め」と「ため」のある技に繋がるのです。
◆攻めて相手を崩し、打突の機会を作り、すかさずそこを捉えて打つ。この一連の動作を身に着ける稽古。難題だが、必須の課題である。生涯剣道といわれる所以。