剣道八段審査寸評(2012,5、2)

剣道八段といえば、剣道会最高の段位で、合格率も1%程度という狭き門。

5月に京都で実施された八段審査について、「剣窓」に記載された鈴木先生の寸評は以下の通り。

◆審査で評価されるには・・・。

1.剣道の基本は「気」。気迫に満ちた立合いをすること(充実した気勢)。

2.基本を踏まえた剣道で、実力のあるある「打ち」「斬る」の立会いをすること。剣道は「心」「理合」を主とした打ち合いである。

3.剣道は真剣勝負」で、無駄無理打ちのない立ち合いをすること。一刀必殺の初太刀一本の争いが大切。

4.理に適った立会いをすること。

「攻め打ちができること。「先々の先」の技で一拍子の打ち、必然に打てるということ。

「攻めて打ち」ができること。二拍子の攻め方で、初めの拍子で相手の構えを崩し、次の拍子で打つということ。

「攻めて打たせて打つ」ということ(気で攻め理で打つ)。「先々の先」の気で、気を殺し、相手に技を出させて打ち切ったところを同時に見切って打つということ。

以上のことが、評価される最大のポイントと思うと述べる。

さらに「パワー」「スピード」を主とした「当てっこ」の剣道はやめて「心の剣道」に切り替えることを付け加える。

普段の稽古の心構えとして一歩でもこれに近づくよう精進したいものだ。