中学校剣道大会の感想・・・審判を務めて

最近は剣道人口、特に少年剣士の数が年々減少しつつある。中学生についても然り。
学校によっては、5人のチーム編成ができないところもある。時代の流れとはいえ、剣道教育にもっと目を向けることができないものかと、甚だ心細い次第。剣道の内容においても、基本習得の面で今後の取り組むべき課題は少なくない。「攻めて、崩して、捨てて打つ」剣道になるまでには、基本の一歩一歩の積み重ねが求められる。
基本の技とともに重要な要件は「気力」をいかに学ぶか、一考を要するところ。

「気合い」について、高野佐三郎「剣道」によると、
『氣合は剣道の修行上最も大事、習得は難し。気合いはその意味深遠にして、是を明らかに説明すること甚だ難し。気力を心身に充実せしめてその油断なく、敵の精神気力に虚所を生ずれば直ちに之に乗じて先を占める。初心の間は気合いのいかなるものかを知ること難し。まして気合いの運用をや。彼の単に大声をだし、元気よく動作するを気合いなりとなすが如きは誤れるの甚だしきもののみ。』・・・鍛錬あるのみ。