稀勢の里、横綱昇進

やはり努力

「稽古はウソをつかない。努力はウソをつかない」。元鳴戸親方からは、事あるごとにそう言われた。中学卒業後に入門してから、来る日も来る日も激しい稽古に明け暮れた。1日100番以上も取ることもあった。若い頃はまわしを取ることを許されず、ただひたすら前に出る稽古。稀勢の里も「そのときの貯金がある」。土俵に染みこんだ汗と涙の分だけ強くなった。先代師匠の言葉通りだったとは、評者の言。

横綱を確実にした千秋楽の大一番。土俵際で逆転勝ちした横綱白鵬戦について「自分の力以上の力が働いた」と振り返った。自分以上の力は、稽古積んだ自信の現れか。