有効打突は、充実した気勢から

◆有効打突とは

充実した気勢、適正な姿勢をもって、竹刀の打突部で打突部位を刃筋正しく打突し、残心あるものとする。
(剣道試合・審判規則)

充実した気勢を、どのようにして作り出すのか。ただ大きい声を出すのみで、「充実した氣」は出現しない。

氣の出し方の訓練法として、藤平氏は二つの方法を説く。

1.心身統一の4大原則を守り、行っていけば氣が出せるようになる。
臍下の一点に心を静め、統一する。
全身の力を完全射抜く。
体のすべての部分の重みを、その最下部におく。
氣をだす。

氣が出せれば思考もプラスになる。

2.もう一つは、呼吸法である。正しい呼吸をすれば、氣を補給できる。
肩の力を抜き、リラックスして自然体を作り、臍下の一点を静める。
口からできるだけ息を吐く(15秒から20秒かける)
全部吐いたら、2〜3秒待ち、鼻から息を吸えるだけ吸う(15秒〜20秒)
2〜3秒待ってから、再び吐き始める。

呼吸では、その深さと呼吸に要する時間が非常に重要な位置を占める。血管の隅々まで酸素がいきわたり、たまった炭酸ガスを排出するには時間が必要。