居合道7・6段審査寸評(2011)

居合道7・6段審査・青木栄治先生の寸評次の通り。

○心構えについて
形で表す武道である居合道は、どのような状況に置かれても己を失わず、敵に応ずる心の備えと体の備えが求められる。待機中の姿勢、開始線立った時の目力、着座帯刀したした時に敵が作られていない等受審者としての気迫が感じられない方が散見された。

◆術技について
古流については、それぞれ得意技を抜かれ、」まずまずの内容だった。

◆ 指定技 二本目「後ろ」
抜きつけた背後の敵の真っ向を正しく切れていない。体捌きの基本ができていないためである。

◆ 指定技 六本目「諸手突き」
ほぼ一直線上にいる敵を正しく切れていない。これは足捌きの基本ができていないためである。
さらに引き抜きながら受け流しに振りかぶる動作ができていない。これは手の内の作用が体得できていないためである。

◆指定技 十本目「四方切り」
左斜めの敵の水月を突き刺すために一重身となる。この足捌きができていない。さらに左斜め前方の敵に対しては脇構えになってから切っている。これは四方の敵との位置、間と間合い、攻め等居合道の基本が体得できていないからである。
敵を捉える目付、対敵行動としての合理的な足捌き、体捌きによる刀法の修得と「剣の理法」を体現した修練の深さを感じさせる、居合道の本質に迫った演武を期待する。

「剣 窓」2011、8月号

気迫、目付、合理的な足捌き、体捌き、手の内、間を考えた修練が、私にも同様に求められている、と感じた。