居合道七・六段審査会寸評

◆平成25年6月24日、札幌市で実施された居合道七・六段審査会
 受審者41名、合格者9名、合格率は21,9%であった。

◆審査員、草間先生の寸評は以下のとおり。

○受審にあたって
 姿勢態度も立派で風格・品位は備えているように見えてはいても、理合に欠け形にこだわりすぎ、相手を圧倒する気迫と気概にかけています。
 「解説書」を熟読し、要義の意味を理解し正しい動作を体得してください。特に、「解説書」の中にある「演武心得」を充分読み込んで初心に立ち返り、全身全霊を込めて行ずる修練を行い、剣の理法に基づく心気力の一致を目指してください。

○指定技について
・三本目「受け流し」
 刀の抜き上げが遅く小指が弛み剣先が下がり、イの字ではなくハの字になって右に寄りすぎてしまい、相手のいないところを切っている。受け流した勢いで刀を止めることなく切り下していない。

・六本目「諸手突き」
目付が低く、突きが水月よりも低い。体捌きで引き抜きながら受け流しに振りかぶっていない。

・十本目「四方切り」
右こぶしに「柄当て」する時に左腕が十分に伸びていない。一重身からの突きが水月を確実にとらえられず切っ先が浮いている。

各指定技に共通していえることは、仮想敵を意識した気迫のこもった正確な体捌き足さばきで、手の内の利いた無理無駄のない刀の操法に習熟することが必要なことです。
「剣窓2013、8月号」より

◆仮想敵を意識した正確な所作、気迫に満ちた演武・・・修練の課題か。