運動で如何に「力を抜く」体勢ができるか

居合道・剣道の体勢を考える時、如何に力を抜くことができるか、難しい課題であるが、普段の稽古で追求しなければ、充分かつ正しい姿勢を保持することができない。

その手段として、丹田呼吸を取り入れ「上虚下実」を試みるが、そう簡単にできるものでない。が、続けることが大事と思っている。

 

読売寸評の記事をたまたま目にして、なるほどと、納得した。

 巨人の主砲・岡本和真選手は、この半月で本塁打7本を量産した◆日曜日の運動面によれば、本人は好調の要因を「無駄に(力を入れて)体を振っていないことではないか」と分析している。「試合数も重ねて打席数が増えると、変な力みもなくなっていく」という◆民衆が使う実用的な工芸品を民芸品と呼んでその美を論じた思想家、柳(やなぎ)宗悦(むねよし)の言葉を重ねた。曰(いわ)く、民芸品は数多く作られる。そのために作り手の技術が磨かれ、ほとんど無心の状態で作るまでに熟練する――と。スポーツに話を戻すと、無心は力みのない状態に通じよう◆それが絶え間ない練習と実戦の積み重ねによって到達できる境地。

(2021,5,25読売新聞)