自然体を保つ

◆剣道においても、自然体を保つことは重要と、先人は教える。

身体の運用は、手と心と足の三つが一致して、動作を敏捷にしなければならない。その練習方法はまず、構えの姿勢にある。常に手心足の三拍子の一致を以って前に進み後に退きあるいは左に右に四方八方自由自在に進退するよう修業しなければならない。

注意すべきは、両足の距離は胸の広さを保ち、下腹に力を入れて動作を敏速にする。両足は恰も踏んで踏まざるが如くの心持にして足に力を入れすぎないこと。足の裏と床上との間には、半紙1枚の教えもある。足の運用はよくよく修練、研究すべしと思う。